【組織の未来はエンゲージメントで決まる】(新居佳英、松林博文)
出版されてから気になっていた本でした。
中身は予想通りですが、個人的には「ほんとそのとおりですよね」という内容。
エンゲージメントは
「組織や職務との関係性に基づく自主的貢献意欲」
と難しい言葉で定義されていますが、平たく言うと
「社員がやりがいをもって仕事に打ち込めているという組織の状態」
ということですね。
書かれている内容は、幸福学の前野教授がずっと提唱されている「幸福経営」と重なる部分が多いです。
細かくみると、重なっていない部分というのは、この本で書かれているエンゲージメントを左右する9つの要因の中の「衛生要因」に該当する部分くらいですね。
それ以外の「動機づけ要因」の部分は、幸福経営とほぼ一緒と思っていいんじゃないかと思っています。
なので、「エンゲージメント」も「幸福経営」も目指すところは一緒で、やろうとしていることもほぼ同じで、少し乱暴なくくりかもしれませんが、ぶっちゃけ言い方の違いだと思っています。
で、これは私見ですが、ビジネス現場に浸透させるには、言葉の響き的に「エンゲージメント」のほうが良いのではないかと思います。
「幸福経営」というとどうしても”ゆるふわ”なイメージを持っちゃう方もいると思うので、ちょっとカチっとしたイメージを抱かせるエンゲージメントのほうが決裁権を持つオジさんには受けが良いのではないかと。
「省エネルック」に対する「クールビス」みたいな感じで。
そして、このエンゲージメントや幸福経営が目指す状態である
「社員がやりがいを感じて仕事に打ち込める状態」
を実現するための重要な手段の1つが 「1on1」 ですね。
これはセットものだと思っています。
ちなみに、この本を読んで一番響いたのは、
「組織で働くビジネスパーソンって楽しそうだなー」
と子供たちから思われるようにしたいということ。
ほんとそのとおりだよなーと。
最近は将来なりたい職業で「Youtuber」が1位というニュースを受けて、嘆いている人がいるようですが、嘆く前に我々はやれることやってんのかと。
子供たちから「そうなりたい」と思われるような努力してんのかと。
そういう形でまずは「矢印を自分に向けて内省すること」が、我々にとってまず必要なことなんじゃないかと思うわけであります。
で、そのヒントはこの本と1on1の本に書かれていると思っています。
ということで、この本を読んで最後に思ったのは、あーこのへんの仕事もやりたいなーということ。
一度に多くのことはできないので、まずは個人のライフシフト支援から始めるつもりで動いていますが、ゆくゆくは、このへんもがっつりサポートできたらいいなー、なんて思っています。
今できるとしたらアドラーコミュニケーションをマネージャーさんに伝えることくらいしかできませんけど、小さなことからコツコツと、もし何かしら機会がいただけたら支援できることを増やしていきたいと思います。
読んでてパワーが湧いてくる本でした!