気ままに誤読録

著者の意図とは違うかもしれないけど、自分なりの気づきを「誤読」として紹介していく、そんな読書ブログです。

【絶体絶命でも世界一愛される会社に変える!】(石坂典子)

以前幸福学の前野教授のFacebookに石坂社長が登場されていたので、気になって読んでみました。

 

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カンブリア宮殿にも出演されていたんですね。でもって、相当有名な方だったんですね。お恥ずかしながら今回初めて知りました。

 

テレ朝ニュースステーションによるダイオキシン騒動という、昨今の福島県への誹謗中傷報道と似たような構造の、科学的データを無視した、感覚、思い込みのデマによる総バッシング状態というほんとに苦しい状態から、創業者の父と二人三脚で壮大なる復活劇を成し遂げたお話しです。

 

約10年に渡る長期戦。


やり遂げた変革はいろいろありすぎて取り上げませんが、ほんとにすごいとしかいいようがありません。


企業家リーダーシップのケースにしてもいいんじゃないか?というくらい。

 

ちなみに今回は才能心理学視点はナシです<(_ _)>


コア・コンセプトの候補はいくつか見かけるものの、分析するにはちょっと情報が足らず。。。

 

でもって、あとがきの「2代目経営者としての考え」の箇所が個人的には印象に残っています🙂

 

以下、その部分の引用です。

 

会社の経営方法は十人十色です。儲けるだけ儲けて、一代で会社を終わらせる経営者がいてもいいでしょう。


でも多くの創業者は、できたら会社を継続したいと考えているのではないでしょうか。


経営が順調なら、子供に会社を継いでもらいたいと思う方も多いはずです。


もしもそうならば、創業者がどういう想いで会社を築き上げてきたのかを子供たちに伝えることが大切だと思います。


しかし、私を含め多くの人は、自分の想いを伝えるのがあまり上手ではありません。

 

(中略)

 

日本では相手の気持ちを思いやり、遠慮することが美徳とされる文化が染みついているので、事業によっては「子供が嫌がるのではないか」「子供がつらい思いをするのではないか」と考えてしまうのです。

 

でもそれは間違っていると思います。

 

まずは創業者の想いをきちんと伝えることが大切でしょう。


そして会社を継がせたいと思うのなら、早いうちから子供に仕事を見せ、その仕事に対する自分の想いを体感させるべきです。

 

将来は会社を継ぐのだからいろいろ勉強すべきだといって、よい大学に行くことにこだわる方がいますが、順序が違うのではないでしょうか。

 

どんなに高学歴であっても、どんなに豊富な知識を持っていても、創業者のスピリットや会社の存在意義を理解できていなければ、本当の意味で会社を継ぐことはできません。

 

創業者の理念は置いてきぼりにされ、創業者が命がけで築き上げてきたものも活かされないのです。


その結果、創業者と後継者はぶつかり合うことになります。

 

私の場合、「子供に継いでほしい」という父の想いを聞いて、会社を継ぎたいと思いました。父の夢である「永続企業」を目指そうと決心したのです。


だから石坂産業の最大の目的は、継続することです。