気ままに誤読録

著者の意図とは違うかもしれないけど、自分なりの気づきを「誤読」として紹介していく、そんな読書ブログです。

(続)Think clearly(ロルフ・ドベリ)② ~なんでも柔軟に修正しよう~

引き続きこの本について、私が意識したいなと思ったことを紹介したいと思います。

 

今日は2つ目のトピック、「なんでも柔軟に修正しよう」です。

 

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 1.なんでも柔軟に修正しよう

 

これはまあカンタンに言いますと

 

計画を変更するのは全然OK

っていうか、むしろ変更しながら進んでいったほうがいい

 

ということですね。

 

最初にこのテーマの事例として、飛行機の飛行ルートの話が出てきます。

 

飛行中、機体が予定されたルート上を飛んでいるのは、飛行時間全体のどれくらいの割合か?

 

という問いなのですが、正解はなんと「0%」。

 

それだけ軌道修正しながら飛んでいるということですね。

その結果、ちゃんと目的地に到着すると。

 

そしてそれは、我々の人生にも当てはまるということですね。

 

 

◆ 軌道修正に抵抗のある私たち

 

だけど、、、そうなんですが一方で、、、

 

我々はなぜが、何かを修正したり見直したりすることに、すごく抵抗があったりするんですよね (笑)

 

それはなぜかというと、

 

どんな些細な修正も「自分が立てた計画が間違っていたことの証拠」のように思えるから

 

なんですね。

 

つまり

 

自分は計画どおりにできなかった無能な人間だ

 

という自己否定をしてしまいがちだということです。

 

◆ 軌道修正こそが ”王道”

 

でもよくよく考えると、物事が全て計画通りに運ぶことなどまずありません。例外的に修正なしで計画が実現できたとしても、それは全くの偶然にすぎません。

 

そこで本書で引用されているのが、元米軍の司令官でもあったアイゼンハワー大統領の言葉です。

 

計画そのものに価値はない。計画し続けることに意味があるのだ。

 

つまり物事を進めていく王道戦略は、

 

完璧な計画を立てることではなく、状況に合わせて何度でも計画に変更を加えること

 

何事でもある条件のもとでスタートさせ、それが進んでいく過程で持続的に調整を施す

 

ということですね。

 

そしてそれは、

 

早いうちに軌道修正した人は、長い時間をかけて完璧な条件設定をつくりあげ、計画がうまくいくのをいたずらに待ち続ける人よりも得るものが大きい

 

ということでもあります。

 

これは前回の、「考えるより、行動しよう」とつながりますね。

 

そう考えると、今回の「なんでも柔軟に修正しよう」は前回の「考えるより、行動しよう」と1セットでとらえるのがよさそうです。

 

そしてそれを実際に行動に落とし込んでいくためには、

 

計画の変更を失敗と捉えない

 

というメンタリティを持つことがキモなのではないかと思います。

 

というのは、この信念を持つには自分が意識すればよいだけじゃなく、相手から「ダメじゃん」と言われても、その信念を持ち続けることが大事だと思うからです。

 

結構いますからね、そういうことに大してダメだしをしてくるダメ出し将軍が。皆さんの周りにもいませんか?(笑)

 

◆ そして深みのある人間へ

と、ここまで書いてきて思い出したのが、本書の内容とは直接関係ないですが、イチローさんの言葉です。

 

計画を軌道修正していくというのは、言い換えると試行錯誤して進んでいくということ。

 

彼もうまくいくには試行錯誤以外の道はありえない、とインタビューで言っておられますが、仮に試行錯誤なしである領域に到達した人がいたとしても、試行錯誤して到達した人と比べて、人間としての深みが違ってくると。

 

要は、試行錯誤を重ねた人間のほうが、魅力的な人間になるということですね。

 

それをイチローさんは「深みのある人間」と表現しているわけで。ちなみに田坂広志さんの表現だと、「香りのある人生」になります。

 

ということを考えると、軌道修正しながら進む人生は、

 

そもそも人生戦略として王道であることに加え、人としても魅力的になっていくという生き方である

 

と言えます。

 

であるならば、必要に応じた軌道修正、どんどんしていきたいですね!

 

 

ということで、今日は印象に残ったことの2つ目、「なんでも柔軟に修正しよう」についてご紹介しました。

 

ではまた!