気ままに誤読録

著者の意図とは違うかもしれないけど、自分なりの気づきを「誤読」として紹介していく、そんな読書ブログです。

松野恵介さんの「お客様のことが見えなくなったら読む本」出版記念セミナーに参加しました

先日は友人の福本晃氏が京都から東京に来て司会をするということもあり、一般社団法人コトマーケティング協会代表理事 松野恵介さんの出版記念セミナーに参加してきました。

  

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自分のビジネスのマーケティング戦略を考えるにあたり、やはり1人ビジネスだとMBAで学んだことはちょっとしっくりこないなぁということでいろいろ探していたのですが、このコトマーケティングがしっくりきそうなので、今後自分なりに深堀していこうと思っています。

 

で、今日のセミナーの話もいろいろ興味深かったのですが、まずコトマーケティングの簡単な話をしますと、いわゆる「体験消費」という意味でも、最近流行りの「サブスク」という意味でもありません。

 

提供するものはモノでもサービスでもどちらでもよくて、あなたが提供するモノを買う、もしくはサービスを受けると、顧客にはどんな「いいコト」がありますか?という意味合いですね。

 

ここで理論やメソッドの細かい説明は省きますが、導入された会社さんの事例の話を聞いて、衰退期産業でも事業をグングンの伸ばすことのできる、事業者にとっても顧客にとってもすごく夢のある話だなという感想を持ちました。

 

別に怪しい話ではなく(笑)、理論とメソッドに基づいて、丁寧に根気強くトライアンドエラーを重ねていったらまあそうなるんだろうな、と納得感のあるお話でした。

 

でもって、さらに面白かった話は、昨年大阪北摂地震の際の外壁塗装業者さんのエピソード。

 

その業者さんが地震後即座に動いたことが、事業とは直接関係のない「住民にとって役に立つ地震にまつわる情報」のチラシの配布だったそうです。

 

それを費用をかけて4万部も刷って配布されたと。

 

他の同業者からすると「何をわけわからんことやってんの?」という感じですね。でもこのチラシの反響はすごく、事業がさらに加速したとのこと。

 

この話って、まさに楠木健さんの「ストーリーとしての競争戦略」の話だと思いました。

 

一見非合理に思えるけど、全体ストーリーとして合理的な戦略。

 

いわゆる「”バカな”と”なるほど”」の話です。

 

具体的には書きませんが、その業者さんの経営方針からすると完全に一致している施策だったんですね。

 

だけど、外壁塗装業界の定石からすると意味のわからない施策だったので、そもそも他社は真似しようとしない。完全なる模倣困難性です。

 

それをコトマーケティングでは「差別化」ではなく「独自化」と呼んでいるそうですが。

 

ここまでくるとなんとなくお分かりかと思いますが、コト「マーケティング」という名称ですけど、カバーしている範囲は経営戦略そのものですね。そんな感じで非常に面白い話を聞くことができました。

 

ということで、今後は自分事に当てはめていろいろ考えてみたいと思います🙂