気ままに誤読録

著者の意図とは違うかもしれないけど、自分なりの気づきを「誤読」として紹介していく、そんな読書ブログです。

【働き方1.9(ヒロシ)②】ヒロシさんの「才能の源泉」

昨日に続き、ヒロシさんの「働き方1.9」です。

 

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今日は才能心理学観点から、ヒロシさんの才能の源泉となる「心を突き動かす感情」はどのへんにありそうかについて考えてみたいと思います。

 

とはいうもののそこまで情報量はないので、「なんとなくの仮説」ということでご容赦ください。

 

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1.自分のペースを確保したい(他人に惑わされたくない)

1人キャンプを行う理由の1つが「皆で手分けして一緒にやるのは嫌」だから「1人で自分のペースですべて進める」のが好きだったり、お笑いのエピソードでも、ひな壇仕事は大嫌い(というより無理)とのことですが、何が嫌かというと、司会者からのフリに瞬時に頭を回転させて気の利いたことを応えないといけないという、「自分のコントロール感ゼロ」のような状態が本当に嫌なんだそうです。

 

逆に漫才とか、1人でネタを披露するとかは、自分のペースで進めることができるので好きなんだそうです。

 

また、ヒロシちゃんねるでは複数人でキャンプに行く動画もあるのですが、それも皆で役割分担するキャンプではなく、同じ場所で各々が1人キャンプをするスタイルです(笑)

 

このようなエピソードからも、「自分のペースを確保したい」「自分のペースを乱されたくない」といったことに強い欲求を感じます。

 

ちなみにヒロシさんは、これまでにやってみたくて試したことの1つに「インターネットラジオ」があるのですが、これも基本は誰から指示されることなく、自分のペースで番組が進められるということで、「自分のペースを大事にしたい」の価値観に合致していたのかなと感じました。

 

2.こだわりを追究したい・納得できることをやりたい

これは「1人キャンプ」を行っているもう1つの理由ですが、自分が好きなキャンプ道具を揃えてキャンプをするといった「自分のこだわりを追究する部分」ですね。今のヒロシちゃんねるは全てこだわりをもって、すべて自分の責任で納得のいくものだけ作成して配信しているので、全くストレスがないとのことです。

 

逆にこれが叶わず嫌だったエピソードとしては、テレビで芸人の仕事をやっていたときに、ヒロシさんがネタを準備してきたのにも関わらず、テレビ局の社員が勝手に考えたネタを「これをやってくれ」と指示されたこと。自分にとって全く納得のいかないものをやらされる、という状況は本当に嫌だったとのことです。

 

そんなことから、今でも依頼がきたキャンプ番組の中で、自分が良いとは思っていないキャンプ商品をPRしてくれと言われたときは、この価値観に反するために、悩みながらも頭の中でいろいろ天秤にかけて判断しているとのことです。そういうこともあり、今は「こだわりのヒロシブランドのキャンプ道具を作ってやろうか」といったことも考えているそうです。

 

このようなエピソードから「自分のこだわりを追究したい」「自分が納得できることをやりたい」といったことに強い欲求を感じます。

 

3.ダイレクトな反応を大事にしたい

これは本に実際に書かれていましたが、お笑いの舞台で、自分の芸に対して目の前のお客様が笑ってくれたり、Youtubeでの動画に対して視聴者から直接コメントがもらえたりする「ダイレクトな反応」がある状態が好きとのことです。

 

一方でそうじゃない状況というのは、テレビで芸をしていたとき。テレビの向こう側にいる人たちがどういう反応をしているのかわからないのが嫌だったそうです(たとえたくさんのお金が入ったとしても)。

 

この話を聞いて、ヒロシさんが子供の頃にお笑いに興味を持ったときも、同じ部分に心が動いたのかも?!と思いました。お笑いに興味を持ったきっかけはツービートの漫才をテレビで見たこと。ツービートの漫才が目の前の観覧客にドッカンドッカン受けているという「お客さんがダイレクトに反応している様子」に、ひょっとしたら心動いたのかもしれません。

 

また、1.のところで書いた「やってみたけどやめた”インターネットラジオ”」については、リスナーからの反応がどのような感じだったか気になります。もしダイレクトに反応が感じにくい仕組みだったとしたら、ひょっとしたらそれが止めた理由だったのかもしれません(これは完全に私の想像です)。

 

以上、私が思ったこと・感じたことをいろいろ書いてみました。もちろん他にもあるかもしれませんが、本に書かれている限られた情報からはヒロシさんの「心を突き動かす要素」はこのあたりではないか、と思いました。

 

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ヒロシさんがYoutuberとして成功されるまでは、超ブレイクした時期を含め、結果として上記の「心を突き動かす要素」と一致しない時期が長く、非常に苦しい時代だったそうです。一時期はテレビの仕事が本当に辛くてパニック障害になり、飛び降り自殺を考えるほど追い込まれたと本のなかに書かれています。

 

一方で「1人キャンプYoutuber」は上記3つの「心を突き動かす感情」が全て揃っています。Youtuberで儲けたいとか、Youtuberとして注目されたいといったヨコシマな欲求ではなく、好きな1人キャンプをトコトン楽しんで、その楽しさをみんなに共有したい、という自分の心に純粋な感情。その純粋な「正の感情」に共感・共鳴した人たちがどんどん引き付けられ、結果として30万人以上の登録者が集まり、結果として経済的にも成功した、という形ですね。

 

幸福学の文脈でいうところの他者との比較による「地位財」ではなく、自分の幸せな状態を追究する「非地位財」を求める欲求に突き動かされている形です。そういう「心から湧き上がる感情」をベースに行動しているので、これまで約3年間で約100本の動画を編集するという行動が継続し、そしてこれからもやり続けるのだと思います。その行動を続けることが全然苦じゃなく、心から楽しいと思えることだからです。

 

今後に向けて今もいろいろとやりたいことの種をまいているそうですが、次なる一手も上記の要素の延長線上にあるのか、はたまた上記以外の心を動かす要素が判明するのか、個人的には興味深々です(^^;)

 

ということで今日は、ヒロシさんの「才能の源泉」となる「心を突き動かす感情」について思うところの仮説を書いてきましたが、このへんで終わりたいと思います。

 

そして次回は、我々ビジネスパーソンにとって「参考になるなぁ」という部分について、私なりの「偏った視点」で書いてみようかな、と思っています。