HBRのセルフ・コンパッション特集を読んで、しくじり先生の意義がわかった話
ここ最近はライフシフト講座の才能プロファイリング集中期間ということもあって、なかなかブログを書けませんでしたが、久々の読書感想でございます。
結構前に読んだのですが、ハーバードビジネスレビューのセルフ・コンパッション特集です。荒木マスターのBookCafeで紹介されて気になっていたので読んでみました。
そもそも、セルフ・コンパッションとは
セルフコンパッションとは、とググってもバチっとした統一的な定義はあまり出てこないのですが、平たく言うと「自分自身に対して寛容になる」という意味ですね。失敗したり挫折したりしたときにこのセルフコンパッションの効用が大きいということで、HBRの特集が組まれています。
で、セルフコンパッションには次の3つの要素があると言われています。
①マインドフルネス
②共通の人間性
③自分へのやさしさ
これは参考になるなぁと思ったので、順にみていきたいと思います。
①マインドフルネス
失敗したときや挫折したときは、まず凹んで、そして往々にして自分へのダメ出しが始まります。その時の状況はというと、「俺=ダメなやつだー」という感じで、感情と自分が一体化している状況ですね。EQ的にいうと「情動のハイジャック」とでもいいましょうか。
で、そんなときまず何をすべきか。
それは、「とりあえず、まあ落ち着け」ということですね(笑)
で、落ち着くために何をすべきかというと、自分の今の感情を静かに見つめるということですね。 「ああ、今、俺は自分がダメなやつだと感じているなぁ」と。
そうすることで、感情と自分を分離することができるので、まずはそういう感じでちょっと落ち着こう、ということですね(ざっくり意訳)。
②共通の人間性
マインドフルネスによって落ち着きを取り戻したら、今の自分の状況を冷静に考えられるようになります。そこで何を考えるかというと、
こんなことをやっちまった自分はアカンやつやー、
と思ってたけど、
よくよく考えたらこういう「やらかし」って実はよくあることじゃない?
ってことは、自分だけじゃなく、みんなもやらかしてるんじゃない?
ということですね。
「自分だけちゃうやん、みんなと一緒やん」
ということに気がつくことができれば、必要以上に自己否定する必要がなくなります。
③自分へのやさしさ
「①マインドフルネス」で心を落ち着かせて、
「②共通の人間性」で必要以上の自己否定を止めた後は、
たしかにやらかしたけれども、、、、
それでもできたところもあったやんか。
がんばったところもあったやんか。
全部ダメだったわけちゃうやんか。
と、自分自身を勇気づけることで、再び顔をあげて、またがんばろう、という気持ちになれます。
で、ここでのポイントが、
「同じ状況に陥って凹んでいる、親しい友人に声をかける」つもりで、
自分に声をかけてみる
ということですね。
自分に「がんばったやんか」と声をかけましょう、と言われても、自分に対してはドSな人も多く、なかなかそういえない場合がよくあります。
でも、それを「大切な友人に声をかけるとしたら?」と問いを置きなおすと、不思議なことにすらすら勇気づけの言葉が出てきたりします。
そしてその言葉を「自分への言葉」に置き換えてみましょう、ということですね。
以上がカンタンな「やらかしたときのセルフコンパッション作戦」になります。
そして、自分にとっての気づき
で、このセルフコンパッションの流れを理解したとき、私が真っ先に頭に浮かんだのが、私のセミナーコンテンツの1つ、「しくじり先生」です。
この「しくじり先生」は、私の過去のしくじり体験を講演スタイルでお伝えするものですが、これまでの私の経験から
しくじり談を聞くと、それを聞いた人は、なんかしらんけどがんばろうという勇気が湧いてきます
とお伝えしていました。
で、その根拠はというと、「僕の経験や皆さんからの感想から」としか言えなかったのですが、今回このHBRを読んで、
と、そのロジックを説明できるようになったのが、自分にとって大きな収穫でした。
つまり、「しくじっているのは、俺だけじゃないんだ」という気づきを促しているということですね。
ということで、「しくじり先生」のプレゼン資料に「セルフ・コンパッション」追記したいと思います(笑)
以上、HBRのセルフ・コンパッション特集の感想でございました。