気ままに誤読録

著者の意図とは違うかもしれないけど、自分なりの気づきを「誤読」として紹介していく、そんな読書ブログです。

withコロナ時代と「7つの習慣」

主催しているミニ勉強会の「ゆる~く学ぼう」の先週のテーマは「7つの習慣」だったのですが、その個人的な振り返りメモです。


最近はやはり「withコロナの世界」が気になりまくりで、News Picksも久しぶりに有料会員になるなどいろいろと情報収集をしているのですが、現時点で把握したwithコロナ時代で求められることを踏まえると、「7つの習慣」はこれからも非常に大事になる考え方だなと改めて感じました。

 
いろいろと情報収集した中でWithコロナ時代のキーワードとして強く印象が残っているのは、ヤフーCSOの安宅さんが提唱された「開疎化」です。

(参考URL)

 

詳細は上記リンクからご確認いただきたいのですが(もっというとNews Picksの有料会員になって動画フルバージョンを観ていただきたいのですが)、ものすごく簡単にいうと、
 
①「物理的に閉じられた空間×人が密集している空間」

から

②「物理的にオープンな空間×人が密集していない空間」

へシフトしていくということですね。


産業革命以降、人類はずっと①を目指して効率化を追求してきたけど、それがNGになる時代になってしまったと。だから①でやってきた企業や個人は②に転換せざるを得ないわけですね。

 

もう少し詳しくいうと、その中間もあるのですが、その中間はどこまで許容されるのか現時点ではまだまだわからないですね。ただ、それが許容されない時代になると私の愛するJリーグが成り立たなくなるので個人的にかなり辛くなるわけですが。。。ソーシャルディスタンスを保った観客席なんて想像できないし(^^;

 
ということでこの考え方を前提にした場合、企業としては①から②への事業転換、個人としては①から②への働き方転換が求められるわけですが、「どうピボットさせるか」がこれから問われていきます。

 

でもって、ピボットというのは「軸足が定まっていて、もう片方の足をどこに踏み出すか」という意味だと理解しているのですが、軸足の考え方としては「事業」と「ビジョン・理念」の2種類があると思います。
たとえば店舗型の飲食店がデリバリーを始めるというのは軸足を「事業」とする考え方ですね。これはわかりやすいです。一方で軸足を「ビジョン・理念」とする場合は抽象度が高まりますので、ピボットの選択肢がかなり広がると思っています。

 

そして「ビジョン・理念」というのは「自分はどう在り続けたいのか」「自分はどんな形で世に貢献していきたいのか」という「在り方・Being」に基づくものですので、前に進む「感情エネルギー」が伴うピボットになりますよね。

 

なので個人的にはですね、直近ではひとまず手早くキャッシュを生み出すための「既存事業」「既存仕事」軸のピボットを考えるとしても、中長期的にはパワーの湧いてくる「ビジョン・理念」ドリブンのピボットを考えていくのがいいんじゃないかと思う訳であります。

 
そうなったとき、、、

 
7つの習慣に話を戻しますと、第2の習慣である「自分自身のミッション・ステートメント」を定める、というのはまさに「ビジョン・理念=ピボットの軸」を定めることにつながります。

 

「自分が死んだとき、葬式には誰に来てもらってどんな弔辞を読んでもらいたいのか」 

「であるならば、自分はどんなことを大切にして生きていきたいのか」 

 

この問いから定めたミッション・ステートメントが、「自分の在りたい姿」となり、「ビジョン・理念」に繋がっていくわけですね。
 

ということでえらく長くなりましたが、この7つの習慣、withコロナにおいても非常に大事な考え方だと再認識した今回の学びでございました🙂
 

そして今週のテーマは「禅」。私も日本人のくせにこのテーマについては全然わかっていないので純粋に楽しみです😅

共感資本社会を生きる(新井 和宏、高橋 博之)を読んで、共感しかないと感じた話

来週参加予定のオンラインイベントの課題図書を読んでみました。

 

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もうなんというかですね、タイトルそのまんまですけど、個人的には共感しかないです。
 


もちろんGDPというモノサシを否定するわけではないです。ファクトフルネスにも書かれていたように、このGDPドリブンでしゃかりきに頑張ることで、世界の貧困状況は劇的に改善しました。日本も戦後の焼け野原から大復興することができました。


 
が、一通り物質的な豊かさが行き渡った現在においては、社会の豊かさについてGDPでは測れない部分が多くなってきているなぁと、かなり実感しているところです。ひたすら数値目標に終われて擦り切れている人もよく見かけますし。私も前職時代はそうでしたし。


 
で、この共感資本社会。「端的にどういう世界か」と説明するのは私がまだ消化しきれていない部分もあって難しいのですが、1つの側面としては「人とのつながりを大切にする生き方」が挙げられ、キーワードとして「地方」「自然」といったものが出てきます。


 
それはGDP的世界観にどっぷり浸かった人からは「牧歌的だ」と言われる世界であり、私もむっちゃ理想だけど今の世界からどうやってはしごをかけていけばいいか、具体的なHOWは遠すぎてまだ見えてません。

 

ただ、かつてはGDP的世界観といいますか、金融資本主義にどっぷり浸かっていた新井さんが提唱している世界観だからこそ、実現可能なのでは?という期待感があります。


 
そしてこの世界を目指すための私自身の役割はなんだろう?と思考を巡らしてみると、なんとなくおぼろげながら見えてくるものもあり。


 
そんな感じで抽象度の高い期待感が持てたこちらの本でございますが、来週のイベントが楽しみです。

 

 

SEOのナゾ

このブログは「自分が気になった本を読んで、考えたこと・思ったことをアウトプットする」「でもって、少しでも読んでくれた人の参考になればいいな」くらいの目的のみで書いている零細ブログですので、SEOはおろか、アクセス数を意識するような「流行りの本をターゲットにする」ようなことも一切やっておらず、、、なんですが、昨日ちょこっとSEOについて初めて勉強することがありまして、どの記事が検索結果にどう現れているのか気になって調べてみました。
 

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ということで、今まで100以上の記事を書いてきましたが、ひとまず上位3つくらいピックアップしてみようと思います。

 

 
まず当ブログアクセス数ダントツ1位のこの記事から。

 

直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN(佐宗 邦威)を読んで首がもげるほど頷いた話

masaki53so6.hatenablog.com


 
最近続編?の「ひとりの妄想で未来は変わる VISION DRIVEN INNOVATION」を出版された佐宗さんの本ですね。つい先日荒木マスターのVoicyにも登場されていました。
 
さてこの記事、初めて自分でググってみたのですが、タイトルの「直感と論理をつなぐ思考法」でググると、なんと2頁目の最初、全体で11番目の記事として出てきます。なぜだ?
 
で、11位までの順位も1位と2位はAmazonのリンク、3位はflierのリンク、4位はダイヤモンド社のリンク、5位はライフハッカーさんのリンク、6位は書店hontoのリンク、7位はダイヤモンドオンライン特集記事のリンク、8位は読書メーターの書籍ページのリンク、そして9位でようやく個人の方のブログ書評が出てきます。
 
ということは、個人ブログではなんと3番目。
 
ただ、謎です。私より前に上がっている方々のブログはしっかり章立てもされていて、すごくわかりやすい。私の書きなぐり系とは全然違います。また、昨日少しかじったSEO的な基準にもあまり当てはまりません。ますます謎です。。。強いていうなら、本筋論は「割愛」という暴挙に出て、そうじゃない部分にフォーカスしてる独自性くらいでしょうか。
 
うーん、Googleさんのアルゴリズム、謎です。
 

 

 

そして2番目にアクセスが多いのはこちら。

英雄の書(黒川伊保子)を読んでこれから失敗したらニヤついてやろうと思った話

masaki53so6.hatenablog.com

 

2番目といいましても、1番目の「直感と論理」に比べたらアクセス数は1/5で、いかに「直観と論理」が突き抜けているかが分かります。
 
ひとまずググってみますと、「英雄の書」だけだとモンストの攻略法になってしまうので、「英雄の書 黒川」でやってみたところ検索順位は3ページ目、全体で29番目でした。これもなぜGoogleに引っ掛かるんでしょうね。微妙な順位ではありますが、謎であります。
 

 

あとはどんぐりの背比べなのでどうしようかと思ったのですが、1つこれをピックアップ。

デザイン思考の先を行くもの(各務 太郎)(その2)

masaki53so6.hatenablog.com

 

これはタイトルの「デザイン思考の先を行くもの」でググったら、全体で15番目でした。ちなみに荒木マスターの学びデザインのブログは5位。さすがでございます。
 
で、これをピックアップしたのは、この本の記事は3回シリーズに分けて書いておりまして、ヒットしたのが(その2)なんですよね。(その1)と(ラスト)は箸にも棒にもかかっておらず。なぜ(その2)だけがヒットしたのか。。。謎です。
 
 
ということで、初めて検索順位を調べてみましたが、何か記事の共通性からSEO的な気づきがあるかなーとちょっと期待したものの、結果は全くわからず。。。


このへん、もし詳しい人がいらっしゃいましたらちょこっと教えてください 笑
 
おしまい。

 

 

動画2.0(明石ガクト)を読んで、動画にますます興味を持った話

最近猛烈に動画に興味が出てきまして。

Youtubeを観る時間がかなり増えてきましたので、遅ればせながら積読していたこの本を読みました。

 

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いやーいろいろ勉強になりました。動画と映像の違いとか。Youtubeの動画ってだからあのような構成になってるんですね的な。そしてメディア業界の構造的な話とかも。
 


で、この話の中で一番いいなぁと思ったのが、Youtube始め、テレビ以外のメディアができたことで、いろんな人の活躍の場といいますか、その人本来の魅力が世に伝わる場が増えたのがほんといいなぁと。
 


最近になってようやくカジサックチャンネルを見始めましたけど、彼があの場を切り開いてくれたことで、ゲストとして呼ばれる芸人さんの魅力がいろいろ引き出されています。テレビだと今は「ひな壇」というフォーマットで力を発揮できる人だけが魅力を伝えられるけど、あのスタイルが苦手な人は魅力を1mmも発揮できません。
 


カジサックさんもまさにご自身がそうだったので、自分の得意な部分をいろいろ表現できる場を、猛烈なやっかみ等の批判を浴びながらも自分で作り、そして彼の「芸人愛」から、この人の魅力をもっと伝えたいということで芸人さんとのコラボ企画をガンガンやり、招いた芸人さんの本来の面白さだけでなく、これまでの苦悩などの人間的な魅力をも引き出していく。
 


これは今までの規制産業であったテレビというメディアではできなかった技です。カジサックさんとコラボでよく登場するインパルスの堤下さんの料理がすごいことも初めて知ったし、でもって彼のチャンネルもすでに登録者数27万だし 笑
 


ほかには、最近はやたらと元プロ野球選手のYoutube番組が増えましたけど、高木豊さんが同期である原監督の本音を引き出すインタビューをしていたり。片岡篤史さんが、PLの大先輩である清原氏を呼んでこれまた本音インタビューをしたり。現役選手ではダルビッシュ選手がやたら貴重な技術とかも教えてくれてますし。今部活で野球やってる人たちめっちゃ羨ましいし 笑
 


これらは全部テレビしかなかった時代では決して伝わることのなかった話です。別にテレビ対Youtubeというわけではなく、「表現の選択肢が増えた」ということは、シンプルに素晴らしいことだなと、そう思います。
 


そして、動画の作り方という点でいうと、動画の編集という点では押えるべき共通部分は押さえつつも、撮影スタイルという点では、カジサックさんは「テレビの復興」という想いもあるのでテレビを意識した「リッチな体制」で撮影していたり、一方でメンタリストDaiGoさんはiPhoneだけの「撮って出し」をしていたり、中田敦彦さんは個人撮影だとテイク30くらいやっちゃうので一発撮りにするためにサロンでプレゼンするのを撮影するスタイルにしていたり、いろんなやり方があるんやなぁと。
 


それ以外もYoutubeをみていていろいろなるほどなぁーとか、いいなーと思うところはありますが、話が終わらなくなるのでこのへんで。(本当は大好きなトクサンTVとスーツ交通について語りたいのだけど・・・)
 


と、ここまでほとんど本の感想は書いてないすね 笑
 


本には本当にいろいろ動画に関する貴重な情報が書かれていて、最後なんかは動画作りのハウツーまで書かれていて大盤振る舞いな内容ですが、この本の最初から最後までずっと感じるのは、明石ガクトさんのめっさ熱い想いです。
 


ということでSo What?は何かといいますと、私も動画に関する何か、やってみたくなりました。
 


おしまい。

 

荒木マスター・トークライブ「倒産は知恵と教訓の宝庫だ」からの誤読② 「鈴木商店の事例から敢えて目を背けてことに目を向ける」

 

はい、「世界『倒産』図鑑」トークライブからの極私的誤読、第2弾でございます。
今回は「鈴木商店」がテーマです。

 

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私が初めて鈴木商店を知ったのは確か小学校の社会の教科書。私は神戸市内の小学校に通っていたので、「私たちの神戸市」という授業で出てきたような気がします。でも何をどんな会社かは覚えておらず、なんか成金のイメージだったような、その程度の記憶でございます(^^;


 
ということで、今回の倒産図鑑で初めていろいろ知りました。なるほど、こんな会社だったんですね。事業機会を見つける嗅覚にものすごく秀でた天才的イノベーターである金子氏が引っ張る形で、ひょっとしたら三井、三菱を越える財閥になっていたかもしれない、そんな鈴木商店だったわけですが、経営という側面では非常にリスキーな自転車操業を行っていたということもあり、第一次大戦終了後のワシントン海軍軍縮条約により造成業が大打撃を受けます。また、別の理由からの脆弱な資金調達力も重なって倒産してしまいます。(詳しくは本をお読みください)

 

本の中では、ライバルの三井、三菱は財閥内に鉱山業というキャッシュ・カウを抱えていた李、金融業という資金調達手段を持っていたりという形での、経営の攻めと守りのバランスの文脈で対比がされておりますが、今回のトークライブでは、


「確実性:小 × インパクト:大」のことにいかに備えるか


というテーマで話が展開されました。下図でいうと第④象限にあたります。

 

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この第④象限への対応は、ついつい、あえて目を背けてしまったりするんですよね。結構めんどくさい作業ですし。だけど起こってしまったら致命傷を負いかねない。そのためにいかにこれに対応していく時間をとるか。

 

それを受けてですね、私はまた自分の生活や人生に目を向けて考えてみたのですが、これでまず浮かんだのは地震への対策ですね。具体的には首都圏の人であれば、首都直下型地震への対応。みなさんどうでしょう?準備されてます?

 

私は全然でして、先日の阪神・淡路大震災25年の際のいろんな記事などをみて、ひとまず懐中電灯と乾電池を玄関に置いたくらいです。あとは部屋の中を見回して、ひとまず寝ているときに棚が倒れてきて致命傷を負うことはなさそうだということを確認したくらいですかね。地震袋も用意しとかないとなぁ。。。
 


そしてもう1つ思ったのですね、図の第②象限である

 

「確実性:高 × インパクト:大」の備えです。

 

これはですね、もう1つ、「時間軸」という要素を加えたとき。来ることは分かっていながらも、「まだ先だろう」と思っているうちに予想外に早く来たり、というケースがヤバイなと。

 

で、この第②象限で思いつくのは、親との時間ですね。寿命は必ず来ます。そして認知症のリスクもあります。なので、まともにコミュニケーションが取れる時間のリミットは読めません。


そして親が亡くなったときは、もろもろのやるべきことがあります。土地の権利証はどこにあるのか、銀行口座はどこにあるのか、その通帳はどこにあるのか、お葬式は誰を呼ぶのか、お葬式はどんな形で行うのか、お墓はどうするのか、などなど。


私も一応去年から重い腰を上げて「エンディングノートを書こう」と、両親と一緒に作業に「着手」はしたのですが、まだまだ途中です。そういえば、続きをいつやるかも決めてない(^^;

 

荒木マスターも質疑の中で言っておられましたが、こういった情報を打開するには、すぐにスケジュール帳を開いて予定を入れてしまうこと。まずは行動する日を決めないと何も変わりませんので。ということで、次回の帰省予定に合わせて、グーグルカレンダーに予定を入れました(・∀・)

 

という感じでカンタンな誤読のご紹介でございました。

 

みなさんにとっても、ご自身にとっての第②象限、第④象限に気づくきっかけになったのであれば嬉しいです!

 

それではまた。

 

 

おしまい。

 

 

【他者と働く】(宇田川元一)読んで、アドラーの教えを改めて意識した話

遅ればせながらこちらの本を読了。ようやく「ナラティブ」の意味するところを理解しました。

 

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これは読めば読むほどコーチングを学んだときのことを思い出しまして。いわゆる「ポジションチェンジ」を、対人、対組織で丁寧に行っていく、そんなふうに感じながら読み進めました。


 

基本的なステップは以下の4つです。
 
1.準備「溝に気づく」
2.観察「溝の向こうを眺める」
3.解釈「溝を渡り橋を設計する」
4.介入「溝に橋を架ける」
 

 

自分と他者、自組織と相手組織の間で、何かうまくいかないと感じたとき、そこには「溝」があるということを認識する。


 
そして、「正しい自分」「間違っているあいつ」という自分の「心のメガネ」を一旦外して、ニュートラルな視線で、「相手はどんな心のメガネをかけているのか」、もっというと「相手はどんな状況にあり、どんなことに悩み、どんなことを考えてこちらの意見に異を唱えているのか」を観察する。


 
そして観察したうえで、相手の引っ掛かっているポイントが見えてきたら、どうやったら相手のその「ひっかかってるポイントを解消できるか」を考える。


 
そして相手の「ひっかかっているポイントを解消できる手だて」が用意できたら、「介入」という形で相手に働きかけていく。


 
そんな「相手とのかかわり方」かなと解釈しました。


 
ほんと、こう書いてみたことを改めてみると、「ポジションチェンジ」を分解して整理したような感じなんですよね。そういうことだったのかと。


 
そしてですね、嫌われる勇気、幸せになる勇気と続けて再読したあとにこれを読んだので、バイアスがかかっているからかもしれませんが、すごく書いている内容がアドラー的なんですよね。


 
「正しい自分」「だめなあいつ」という視点で相手と関わるのではなく、相手も相手の「ナラティブ」に基づいた人生の主人公であると捉え、どうやったら手を取り合って、協力してやっていけるかを考える。これはまさに、共同体感覚を築いていくために、まずは自分から働きかける「勇気」を伴った行動とも言えます。


 
そして相手のナラティブを理解するという行為は、まさに「他者の関心に関心を持つ」という行為そのもの。これもアドラー的な考え方そのものです。
 


相手を人生の主人公ととらえ、そんな相手の関心に関心を持ち、そして「相手が何かしてくれてから」と待つのではなく、自ら率先して貢献し、貢献の輪を拡げていくことで共同体感覚を築いていく、改めてそんな生き方を再認識させられた本でございました。
 


おしまい。

 

 

荒木マスター・トークライブ「倒産は知恵と教訓の宝庫だ」からの誤読① 「ポラロイドの事例から人生100年のキャリアを考える」

 荒木マスター・トークライブ「倒産は知恵と教訓の宝庫だ」の感想① 「ポラロイドの事例から人生100年のキャリアを考える」

先週金曜日に行われた荒木マスターの「世界『倒産』図鑑」トークライブに行ってきました(・∀・)

 

 

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約1年ちょい前ですかね、「ビジネス書図鑑」のトークイベントにも参加しましたが、そのときの代官山蔦屋とは違って今回は老舗間たっぷりな雰囲気の八重洲ブックセンターエスカレーターで8階まで行こうとしたら4階までしかなくて、そこで焦っているとその先に4階⇔8階専用のエレベーターがあるという。この昭和感のある建物、結構好きです 笑

 

 

さて、中身のほうですが、マスターからのプレゼンは1時間ほどで、本で取り上げられている25社の倒産事例のうち、4社の事例をピックアップして語られていました。その中から、抽象的な学びの概念を自分に当てはめてみたときに印象に残ったものについてちょっと書いてみたいと思います。今回とりあげる事例は、「ポラロイド社の倒産」です。本を読まれてない方のために、まずはカンタンに説明します。

 

 

ポラロイド社の倒産は本書の分類では「過去の亡霊型」、つまり過去の成功体験を捨てきれずに、環境変化に対応できず倒産、というパターンなんですが、、、このポラロイド社、決して「頭が固い連中が自らの保身で」とかそんな話ではなく、「そこまでやってたのにダメでしたか・・・」というなんとも惜しい感じなんですよね。

 

 

ポラロイドの事業内容についてはみなさんご存知だと思いますので割愛しますが、倒産の要因は平たくいうと「デジタルにシフトできなかった」ということです。ですが、決してデジタル化の波に目を背けていたのではなく、フィリップスとJVを組んでデジカメ技術の開発にも取り組んでいたんですね。これ、1980年代半ばの話です。1980年代半ばってロス五輪とかあったときですよ。一般消費者としてはデジカメのデの時も知らなかったような時代ですよね。そんな時代から準備はしていたんです。

 

 

ですが、デジタル化の企画は社内でことごとく否決され、既存アナログカメラのブラッシュアップに走り、1986年に発売されたアナログ新製品のスペクトラが大ヒットしてしまったことから、アナログ技術の方に走ってしまい、、、という形で十数年後にデジタル化の勝負で負けてしまったわけです。

 

 

本書ではこの倒産事例からの学びとして、「『分析体質』が行き過ぎて倒産」というキーワードがセットされています。これはどういうことかというと、1980年代半ばの経営判断の背景ですね。既存技術のブラッシュアップに注力するのか、それともデジタル化に注力するのか。そういった判断がなされる場合、経営陣は何を元に判断するかというと、一番引力が強いのは「数字」です。市場規模が大体これくらいで、競合はこんな感じで、だからこれくらいのシェアを取れたら今後〇年間でこれくらいの売上と利益が立ちます、といった説明です。この説明はすごくわかりやすいんですよね。

 

 

一方で、1980年代半ばのデジタルカメラ市場はどんな説明になるかというと、数字では語れないわけです。デジタル技術もまだまだ粗いものですし、市場としても完全に未知の世界。「これ、3年後にどれくらいの売上が立つの?」と言われても数値の根拠は出しようがありません。ただ、数字では語れないけれども、長いスパンで考えたらこれは投資し続けないといけない気がする・・・、それくらいしか言えない状況です。

 

 

そんな状況でポラロイド社は数値で表せる「分析」に拘り過ぎてしまったということです。

 

そういう光景、みなさんの会社にもありませんか? 新規事業×既存事業の構図。どうしても最後は「数字」の説得力が勝ってしまうというのは、あるあるな光景ではないかと思います。

 

 

ではそうならないようにするためにどうすべきかというと、本書では「分析」だけではなく、失敗を前提とした「学習」に意識を向けるべきだったと書かれています。「学習」というのは、新たな技術を一旦世に出したうえで、市場の可能性を学習していくという姿勢です。私は読んでないですけど、「両利きの経営」でいう「探索」と「深化」も同じような文脈じゃないかと思いました。(知らんけど)

 

 

そしてここからが自分事としての学びですが、私は個人の生き方・キャリアが専門なのでそちらの視点で考えてみるとですね、人生100年時代のキャリアの考え方にも応用できそうな部分があるなと思いまして。

 

 

100歳という寿命と人口動態と社会保障の状況を踏まえると、リンダ・グラットンさんが仰るようにまあ我々は80歳くらいまでは働かないといけない時代に突入するわけですけれども、例えば40代の人であれば、あと30~40年間のキャリアを見据える「学習」も必要になってくるわけですね。

 

 

そういう時代において、現代の労働市場に目を向けて「この業界のこの職種だと年収〇百万円だからそこを目指そう」という姿勢は数字で語れる「分析」に該当するのかなと。一方で、この先10年、20年の「現時点では数字では表しようのない世界」を見据えて準備していく姿勢は「学習」に該当するのではないかと。その両方に意識を向けていくことが必要とされる時代に突入したのではないかと思っています。

 

 

ちなみに私個人としては、いざとなったら「分析」の世界に戻るというバックアッププランを持ちつつ、今は完全に「学習のみ」に振り切った時期を過ごしているんだなと。

 

 

そう考えるとなるほど、だからですね! 

いろんな人から「何やってるんですか?」「何をしようとしてるんですか?」と聞かれたときに説明が難しいのは 笑

 

聞いてこられる方々は「分析モード」の視点で聞いてこられるんですけど、今の私は「学習モード」で生きているので、1985年のポラロイド社のデジカメ部門のごとく、「こんな感じでやろうと思ってんすよねー」くらいにしか答えられないんです。。。

 

 

そしてそして、自分がこれからやろうとしていることは、「分析」に偏りがちなビジネス・パーソンの「学習」を手助けしていくものですので、これからはガシガシお役に立てればと!(もうすぐHP完成!?)

 

 

ということで、ポラロイド社の事例から自分なりに気づいたことをつらつらと書いてみました。あともう1ネタ、我らが鈴木商店についても書こうかなと思いますが、それはまた次回ということで。

 

世界「倒産」図鑑、まだ買ってない人は買おうね!

 

 

おしまい。

 

 



 

 

 

おしまい。