気ままに誤読録

著者の意図とは違うかもしれないけど、自分なりの気づきを「誤読」として紹介していく、そんな読書ブログです。

「見るだけでわかる!ビジネス書図鑑」トークイベントでの気づき②

昨日に引き続き、荒木さんトークイベントの感想その2
今日は【Want】についてです。

 

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私がグロビで荒木さんのクラスを受講したのは4年前ですが、そのときの荒木さんの印象は左脳的なところもとんでもなくキレキレですごい方だけど、実は右脳的なところ、アート的な要素も強い人なんじゃないか、と思っていました。


というのが、クラスの最初の時間、前回クラスの質問タイムがあるのですが、受講者からバラバラに上がってくる質問についてやりとりしているうちに、気がついたら何かすごいアート作品のような「まとめ」ができあがり、毎回すげーと思いながら聞いていました。

 

ちょっとこの辺、うまいこと言語化できないのですが、とにかくアート的なものを強く感じていたんですね。

 

そのころはクラスの中でイラストを使うこともなかったんですけど、徐々にクラスの中でもカマチョくんのようなキャラが登場するようになり、そしてついに今回ビジネス書図鑑という形で、左脳的な部分をベースにしながらも右脳的な部分も解放した作品が出たということで、ついに荒木さん、本来のエネルギーを解放し始めたんだな、Wantのエネルギーを出し始めたんだな、とビジネス書図鑑を初めてみたときはちょっとニヤニヤしながら読んでました(変な人ですねw)。

 

で、トークイベントの中身に話を戻しますと、ちょっと添付画像は見にくいのですが、キャリアを考えるフレームワークとして

 

「Should(すべきこと)×Can(できること)× Want(やりたいこと)」

 

のサークルの話がありました。


この3つのサークルが交わったスイートスポットの部分の仕事をやりたいですよねというお話。

 

まあそれ自体はよく聞く話だと思いますが、この話の中で荒木さんが強く仰っていたことは、日本のビジネスパーソンは「Want」をおざなりにしすぎだということでした。

 

特に器用な人ほどそうなりやすいと。

 

なぜならなまじっか「Can」の力があるので、他者からの「Should」に応えちゃう。

 

すると評価されてさらに難易度の高い「Should」が与えられる。

 

それにもなんとかがんばって応えちゃって、またさらに難題が与えられる、、、ということに忙殺されてしまう感じですね。

 

結果として評価はされるので地位や報酬はあがっていきますが、心は満たされず、「結局自分は何をやりたいんだっけ?」という状況に陥ってしまう恐れがあります。

 

他者の期待に応えるということはビジネスの基本なので、それを蔑ろにするのはダメだけど、かといって、それだけに偏ってしまうと人生そのものがしんどくなってしまいます。

 

特にこれからの人生100年時代、80歳くらいまで働かざるをえない時代になるので、Wantのない仕事をやっていてはとても心も体ももちませんということは、LIFESHIFTをはじめいろんな本で言われていることですし、そういわれなくても、直感的にそう感じますよね?

 

ということで、これからの時代、いかに「Want」と仕事を結び付けられるかが大事になってくるのですが、今回のトークイベントは「じゃあどうやってWantを仕事に結びつけるか」の1つの考え方を、出版に至るまでのプロセスから学ばせていただいた感じです。

 

対談の中で荒木さんもチャーリー氏も口をそろえて仰っていたのは、お二人とも今回の書籍は「Want」をやっていたら結果として出版につながったということ。

 

出版ありきでスタートしたわけじゃないということです。

 

誰かから頼まれたわけではなく、あくまで「趣味として」取り組み始めたということですね。(ただし、消費する趣味ではなく、生産する趣味としの取り組み)

 

そして、いきなり大きなアウトプットは目指さず、小さな生産を積み重ね、「回転数」を上げていく。

 

そうして回転数をあげていくうちに、能力も磨かれ、アウトプットの量も増えていく。

 

そして「趣味でこんなん作ってみたんだけどどう?」とSNSでシェアしてみる。

 

チャーリー氏の場合はnote、荒木さんの場合はFacebookですね。

 

そうすると予想以上の反響があり、さらに回転数をあげていくうちにいろいろとDotsがConnectingし、最終的には出版につながったとのことです。とても今の時代らしい流れですね。

 

これらの話から「Wantの大事さ」を改めて考えてみると、、、


まずは人生100年時代、Wantと仕事を結び付けないと精神的にやってられない時代になっていくということ。


そしてもう1つは、両氏が繰り返し主張されていたキーワードである「回転数」を上げるためにWantが必要だということです。

 

今回の出版までの「Want×回転数」のストーリーをお聞きし、これからの時代を生きていくうえでの新たな可能性を提示していただいたと感じています。

 

その手法は「ここまでこれをやればローンチできる」という計算ずくでできるものではありません。

 

いつになるかわからないけど、取り組んでいるうちにいつの間にか「結果として導かれる」というやり方です。

 

であるならば、計算できない、いつ来るか分からない「導かれるタイミング」まで粘り強く回転数を上げ続ける必要があります。

 

で、そのためには「Wantなこと」じゃないと回転数を上げ続けることはできません。

 

「Wantなこと」でなかったら感情エネルギーが枯渇するので、途中で挫折してしまいます。

 

と、ここまで書いてふと思い出したのが、藤原和博さんが「45歳の教科書」で書かれていた、キャリアの大三角形の立体化の話。


3つの強みの掛け合わせを能力のベースにしつつ、「個人の価値観に基づく動機」をエネルギーにして、まずはマネタイズを意識せず行動量を増やしていく。

 

そしてその行動量の中の一部をマネタイズにつなげる、という考え方。この話は、どことなく今回の「Wantをエネルギーに回転数を上げていき、結果として導かれる」の話に近いと思いました。本質的には同じことなのかもしれませんね。

 

今までは、「仕事とは我慢との対価」とか「好きなことで仕事するなんて邪道」といった思い込みから、Wantと仕事の組み合わせに一種の罪悪感を感じる人も多いのではと思いますが(かつての私もそうでした)、Wantでも行けるよ!という勇気を貰えた、そんなトークイベントでありました。

 

そして私のWantは ”「Want」な生き方をしたい人を支援すること” ですので、来年はホンダVTECエンジン並みに回転数を上げていけるように、また孤独な開発作業に舞い戻りたいと思います( ̄▽ ̄;)

 

以上、2回に分けてお送りした代官山レポートでした。


貴重な時間をありがとうございました。