気ままに誤読録

著者の意図とは違うかもしれないけど、自分なりの気づきを「誤読」として紹介していく、そんな読書ブログです。

帰省中に両親と観た映画の感想をつらつらと

先週は父の白内障手術(無事成功)の入退院サポートのため実家に帰っていたのですが、父がAmazonプライム会員(FIREStickも導入)ということもあり、両親と自宅で3本映画を見まして、なかなかよかったのでつらつらと感想を書いてみたいと思います。

 

では観た順に。

 

1.アメイジング・グレイス

 

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あの名曲、アメイジング・グレイスが誕生した時代のお話です。

 

この曲が全面に出てくるわけじゃないですけど、この映画の主人公は、18~19世紀のイギリスで奴隷船の撲滅に尽力した国会議員。

 

そして、この主人公の関係する人物として、このアメイジング・グレイスを作詞した人物が登場します。その人物とは、かつて奴隷船の船長だった人なのですが、後年

 

「奴隷船はやべるべきだ」

 

と思い、奴隷船を辞め、牧師となり、

 

「かつて奴隷船の船長だった自分を許していただいて、神様ほんとにありがとう」

 

という歌詞が含まれた「アメイジング・グレイス」が誕生したとのことです。

 

これまで、そのメロディーの美しさだけが印象的で、私自身歌詞は全く知りませんでしたが、そのような背景で生まれた曲だったんですね。

 

ちなみにこの人が行ったのは作詞です。

じゃあ、作曲はどうなんだ?ということなんですが、Wikipediaによると作者不詳だそうです。人知れず伝わっていたスコットランドの音楽という説も。

ちなみに関係ないですけど、私がスコットランド系の曲で好きなものの1つは、テレ朝「Get Sports」の挿入歌「リトル・スコティッシュ・ファンタジー」です。


 

そして肝心な映画の内容のほうですが、こちらもかなり骨太ストーリーでして、視聴される価値はあると思います(雑!w)。

 

 

2.かもめ食堂

 

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小林聡美主演、なんですが、助演の片桐はいりもたいまさこもかなり強烈なインパクトを残す映画でございます。

 

とはいうものの、ストーリーは全然強烈じゃなく。

フィンランド日本食レストラン(?)の話が淡々と進む、

 

「That's 起承転結ない系」

 

の映画でございます。

 

小林聡美もたいまさこといえば、あの「やっぱり猫が好き」が思い出されますね。そう思った方はおそらく同世代以上だと思います。私、当時中学生だったので 笑

 

もう1人の室井滋さんはコメンテーターになってから変な方向に行っちゃいましたけど、このお二方の演技、当時から変わらず、いいなぁと思います。

 

最近はこういう「起承転結ない系」の映画がなんかいいなぁと思って、ちょいちょい視るんですよね。

 

ただ、ほんと淡々としているので、何がいいのかというと言語化できない。言語化できないけど、脳としては「なんかようわからん快の感情」を感じるってことでしょうね。

 

うーん、これも歳を取ったということか・・・?

 

ちなみに母(75歳)は絶賛しておりましたが、絶賛ポイントはこれまた謎です。

 

ということで、淡々系、北欧の雰囲気が好き系な方にはオススメです。

 

3.舟を編む

 

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松田龍平演じる出版社の社員が、辞書を作るお話です。

 

もともと「言葉」に対して猛烈な情熱を持っていた社員が、それが全く生かせない営業の仕事をさせられて全く活躍できなかったところを、辞書の担当に配属されて、才能を開花させていくという、ものすごくざっくりいうとそんな話です

 

※それ以外のストーリーもいろいろありますが(パイセン社員のオダギリ・ジョーがものすごくいい味出していたり)

 

ということで自分としては、やはり専門の才能心理学的観点で見てしまうのですが、才能と仕事をリンクさせるってほんと大事ですね。

 

一緒に観た父は、かつて職場で同じようなことがあったという話をしてくれました。

 

父はガス会社に勤務していたのですが、部下に京大の数学科(?)の院卒の人がいたそうです。でも彼は最初、ガスを運ぶ土管の事業部に配属されてしまいます。

 

電力会社、電話会社もそうだと思いますが、そのようなインフラ系会社の現場仕事って、高卒で入った叩き上げの人が幅を利かせている職場環境。そんな現場に、体力ではなく知能が武器で入ったはずの彼が配属され、いびられ、鬱になってしまったそうです。

 

そしてその後、父の部署に配属されたそうなのですが、すごくややこしいシミュレーションのプログラムを組んでくれと依頼したところ、難なくやりとげ、周りの社員から「あんな優秀な人、うちの会社にいたんですね!」と驚かれたとか。

 

また、昨日ドラフト会議があったので同じように思い出したのですが、かつて斎藤ゆうちゃんと同じときに6球団から1位指名を受け、西武に入ったものの、大きな活躍もできずに今回戦力外通告を受けた大石選手。

 

彼も入団前からケガをしていたという話もありますが、もともと短いイニングのクローザーに向いていたとのこと。それなのに、当時の西武首脳陣は先発で起用する方針とし、そこから歯車が狂っていったという記事を拝見しました。そう考えると、甲子園で1試合22三振を記録した桐光学園出身の松井投手を、最終的にクローザーに任命した楽天首脳陣は、ちゃんと才能を最大限生かす配置をしたんだなぁと思ったり。

 

と、話は飛びましたが、個人的には「才能を活かすための最適配置」について、いろいろと考えさせられた映画でありました。

 

が、この映画は起承転結がありますので、普通にストーリーも楽しめます。やっぱ助演のオダギリ・ジョーがいい味出してるよなぁ。

 

ちなみに私の松田龍平のイメージは、やはりハゲタカのあの役ですね。旅館の跡取り息子の。この映画では猫を抱える彼の姿がよく出てくるのですが、ハゲタカでもそんなシーンありましたよね?ちょっと思い出しました。

 

 

以上、とりとめもなく書きましたが、実家シアターの振り返りでございました。

 

今日はこの辺で。